旧車ファンの皆さん、こんにちは。
これから旧車を購入しようと考えている方にとって、「NAPS規制」という言葉を耳にする機会があるかもしれません。でも、「NAPSって何?」「自分に関係あるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
今回は、旧車を手に入れる前にぜひ知っておきたい「NAPS規制」について、わかりやすく解説します。
◆ NAPS規制とは?
NAPS(ナップス)規制とは、「Nissan Anti-Pollution System(ニッサン・アンチ・ポリューション・システム)」の略称です。
これは、1970年代に日産自動車が導入した排出ガス規制に対応するための技術の名称であり、当時の厳しい排ガス規制に対応するためのシステムでした。
要するに、「環境のために車の排気ガスをクリーンにするための仕組み」のこと。1970年代は、日本政府が自動車からの有害物質排出に対して厳しい基準を設け始めた時期であり、各自動車メーカーが対応を迫られていたのです。
◆ なぜNAPS規制が問題になるのか?
一見、環境に優しい良い技術に思えますが、旧車ファンにとっては少し注意が必要です。
理由は以下の通り:
- エンジンパフォーマンスが落ちることがある
排ガス規制のためにエンジンの出力やレスポンスが犠牲になっているケースがあります。純粋な走りを求める人には、NAPS規制後のモデルは物足りなく感じることも。 - 整備・修理が難しい
当時の複雑な排ガス浄化装置は、現代の技術者でも整備が難しい部分があるため、維持に手間とコストがかかる可能性があります。 - 部品の入手が困難
特にNAPS対応のセンサーや装置は希少になっており、交換部品の調達が一苦労です。
◆ NAPS規制車を避けるべき?
必ずしも「避けるべき」とは限りません。NAPS規制が導入されたのは1975年頃からで、モデルによって程度や影響が異なります。以下の点を意識して選ぶとよいでしょう。
- 規制前モデル(昭和50年以前)を狙う
排ガス規制の影響を受けていないモデルは、エンジン本来の性能を楽しめる傾向があります。 - 規制後でも人気のモデルは多い
ケンメリ後期やS30Zの一部など、規制後でも魅力的なモデルも多数存在しています。 - NAPS解除(ディチューン解除)済み車両も選択肢
中には、すでにNAPS装置を撤去してチューンされている車両もあります(※公道での使用には法的注意が必要です)。
◆ まとめ:旧車を選ぶ前に「NAPS規制」もチェック!
旧車選びで大切なのは、見た目や人気だけでなく、「どの時代の車なのか?」を知ることです。NAPS規制の有無は、乗り味や整備性、部品供給にまで影響してくる重要な要素。
もし、NAPS規制について不安がある場合は、旧車専門ショップや経験豊富な整備士さんに相談してみるのも一つの手です。
「古き良き時代のクルマを、長く楽しむ」ためにも、ぜひ知識を持って納得のいく1台を見つけてくださいね。
以上、「NAPS規制」についての解説でした。
次回は「L型エンジンの魅力と弱点」について紹介予定です。お楽しみに!
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